海外不動産投資でローンを組むことはできるのか?

 海外不動産投資は、国内での不動産投資と比べ、国内の金融機関からローンを得ることが難しく、より多くの自己資金が必要です。

 一方で、国内の金融機関ではなく、現地の金融機関からローンを得ることもできます。ただ、国内不動産投資と同じくらいの規模でローンが得られるわけではありません。

 以下では、海外不動産投資をする際に自己資金がどの程度なのかなどを説明いたします。

海外不動産は自己資金で購入するのが一般的

 国内の金融機関の多くは、海外物件を融資対象としておらず、非居住・外国人が現地銀行で住宅ローンを借りるのも難しいのが一般的です。

 例えばフィリピンの大手銀行は、住宅ローンを得ることができる非居住・外国人として、下記のように合法的に居住している方を条件としています。

・クオータ(永住)または優先移民ビザを取得している
・特別居住者ビザを取得している
・国の一部の地域で永住権と就労ビザを含む特定の一連のビザのいずれかを取得している
(BDO銀行・フィリピン最大手の商業銀行の場合)

 アメリカの住宅ローンの場合ですと、アメリカでの収入証明のほか、アメリカ国内でのクレジットカードの信用履歴(返済をしている実績)が求められます。

 このため、日本人が海外物件を購入する場合、全額を自己資金で用意するのが一般的となります。

海外不動産投資用ローンの考え方

 国内不動産を購入するのと異なり、海外不動産を購入する場合、フルローン(頭金ゼロ)を期待することはできません。

 そもそも国内の金融機関の多くは、海外不動産を購入するためのローンを用意していません。また仮にローンを提供する国内金融機関であっても、海外で購入する予定の不動産を担保にすることはできません。担保にできるのは、国内に存在する不動産物件です。

 国内の不動産物件を担保とする場合の評価額は、海外不動産投資を目的とする場合、あまり高くありません。特に築年数が経過している物件の評価は低くなる傾向にあります。

 国外(海外)の金融機関からローンを得られたとしても、ローン額は物件価格の70%程度で、頭金として少なくとも30%の自己資金を用意する必要があります。

海外不動産投資用ローンを提供する国内の金融機関

 日本人が海外不動産投資のために金融機関からローンを得るのは難しいものの、一部の金融機関は対応してくれます。

 海外不動産投資のためのローンを提供する国内金融機関として知られているのがオリックス銀行です。ただオリックス銀行が提供する海外不動産投資向けのローンでは、担保は購入する海外不動産物件ではなく、国内で保有している不動産物件です。また担保となる不動産は居住用であり、かつ首都圏・近畿圏・名古屋市・福岡市に位置した物件に限られます。

 オリックス銀行の海外不動産向けローンは、1,000万円から2億円以内で、借入期間は1年以上35年以下です。金利は3%台半ばから後半です。

 日本政策金融公庫も、海外不動産投資を目的としたローンを提供することがあります。条件としては、すでに事業として不動産運用をしており、かつ海外進出する正当な理由があることがあります。融資限度額は7,200万円で、返済期間は最長20年です。

海外不動産投資用ローンを提供する海外の金融機関

 海外不動産投資用のローンを提供する海外の金融機関として知られているのがHSBC(The Hongkong and Shanghai Banking Corporation)です。融資限度額は、国にもよりますが物件の70%前後で、金利は2〜4%程度です。

 一部情報によると、HSBCで預金残高1,000万円以上のプレミア口座を持っていると、ローン審査が通りやすくなるようです。また保有している不動産を担保にすることも可能な王です。

 海外現地の金融機関から住宅ローンを得るのが難しいものの、取得する物件がコンドミニアムの場合、コンドミニアムのデベロッパー(開発業者)から資金を調達する方法もあります。ただし金利は、金融機関に比べ非常に高いです。