海外不動産投資の失敗パターン5選

 海外不動産投資に限らず、投資と名がつくものは、損失を被る可能性(リスク)が必ず存在します。
海外不動産投資の場合、株式投資などの一般的な投資と異なるリスクがあります。以下では、海外不動産投資の代表的なリスクをご紹介いたします。

(1)物件が完成しない

 海外不動産投資では、物件が完成する前に購入契約をするプレビルドと呼ばれる契約があります。
プレビルド物件は、投資家から集めた資金を建設資金に充当することもあります。
ただ、購入資金を建設資金に充当する計画だと、建設に必要な資金を集めることができず、建設工事が途中で終わってしまう可能性があります。
仮に建設工事が途中で終わってしまいますと、物件は完成せず、物件から得られる賃貸収入も生まれません。そして、中途半端なままの建設工事は、そのまま放置されることが多く、すでに資金を渡してしまった投資家は、資金を回収することが非常に難しくなります。

(2)施工の不具合

 建設工事では、工事を完了させることが優先され、完成後の物件の質について注意が払われないことがあります。いわゆる突貫工事です。突貫工事で完成した物件は、使っているうちに不具合が発覚することもあります。
日本では、物件が引き渡された後に不具合が見つかっても、一定期間内であれば開発業者が責任を取り、不具合をなくす対応をします。
しかし海外では、物件が引き渡されたことを理由に、物件に不具合があっても開発業者が責任を取らないことがあります。
物件に不具合があることで、テナントが入らず、投資家が賃貸収入を得ることができない可能性があります。
プレビルド物件に投資する際には、物件に不具合があった場合、売主がどのような対応をとるかを契約書に明記する形で確認する必要があります。

(3) 物件の周辺の開発工事が遅れた

 物件そのものの工事は完了し、不具合がなかったとしても、都市開発といった物件周辺の工事が遅れる可能性もあります。
途上国の不動産物件では、都市開発計画に伴う値上がり益が注目されることがあります。しかし途上国は、経済・政治状況が変わりやすく、結果として都市開発計画が中止されてしまう例もあります。
物件の魅力は、物件そのものだけでなく、周辺の状況にも左右されます。投資を検討する際には、投資対象となる物件だけではなく、周辺地域の施設やインフラの工事状況も確認するといいでしょう。

(4)保証された賃料が入らない

 物件によっては、賃料が保証されているものがあります。ただ、不動産投資は、国内・海外問わず、中長期にわたるものですので、時とともに賃料が保証されたとおりに支払われない可能性があります。たとえば、想定したほどテナントが集まらず、空室が想定以上に多くなり、実際に得られる賃料が保証された水準を下回ることもあります。また、いわゆる詐欺として、長期にわたる保証を想定しない例もあります。
物件を購入する際には、賃料水準の根拠、保証を可能とする仕組み、テナントの属性などを確認する必要があります。

(5)賃貸収入を日本に送金できない

 海外不動産投資に特有のリスクとして、日本への送金があります。
たとえば、ベトナムなど東南アジア諸国には、海外送金に関する規制が数多くあります。送金規制を理由に、現地で得た賃料を迅速に日本に送金できない可能性があります。